下部内視鏡検査

大腸の精密検査には、内視鏡を使う方法と、注腸バリウム検査とがあります。どちらも良い方法ですが、内視鏡を使う施設が多いかも知れません。CTコロノグラフィーという方法もあり、施設によって実力に大きな差があるのが難点ですが、これから普及するでしょう。大腸カプセル内視鏡という方法もあります。興味がおありの場合、検索して自分で調べてください。

大腸検査は上手な先生がたくさんおられますから、「無痛」x「内視鏡」x「あなたの住所」で検索すると良いのではないでしょうか。消化器内視鏡専門医であったり、大腸肛門病学会専門医であったりすればなおよろしいです。神奈川県には神奈川県だけの裏技があります。「かながわx医療」でまず検索したら、さらに大腸内視鏡検査と検索して下さい。最近は良い情報は検索エンジンに引っかからない工夫がされている、という事は覚えておいて下さい。本当に良い先生は広告をまず出しませんから、地道に調べることがコツです。口コミやSEOは全くあてにならないと、思います。医療は大量生産できる商材ではないので、「本当に良いものは広告しない、言いふらさない」ということをわきまえてください。

内視鏡は「師匠-弟子」関係がかなりはっきりしている分野ですから、それを調べることも上手な先生を調べるコツです。学会発表で共同で発表している人のうち、2番目、最後、最後から2番目の先生、が師匠である可能性は高いです。それで大体どういう先生かは予測が出来るのです。

二酸化炭素内視鏡は当院では20年以上前、日本で最もはやく導入しましたけれど、今は普及していますからどこでも受けられます。心配しないで良いです。

良い先生を見つける指標としては他に「結腸憩室症の診断率」とか「LST(側方発育型腫瘍)の発見率」が重要じゃないかと思っております。そういう情報は公開されているわけがありませんが、とりあえずネタとして書きました。


まとめるとこうなります。

1)大腸検査は痛くないはずです。が、リスクの全くない検査ではありません。
2)上手な先生は自分で探しましょう。上手な先生のうち、インターネットに広告を出していない先生は、どうして広告を出していないのか考えましょう。そして先生の大変さを理解しましょう。
3)あらゆる検査の中で、「検査を受けることにより発癌リスクが減少する」唯一の検査が大腸内視鏡です。なので55歳までに一度は是非受けてほしいです。
4)当院は上部内視鏡の診断能力はきわめて高く自信を持っています。特に萎縮の木村分類と、目視でもわかるピロリ菌の有無は患者さんにとってかけがえのない情報です。これらの情報なしに大腸内視鏡を行うのは大変な精神的苦痛でして、「大腸検査を」と患者さんに受診されたり、紹介されるのは困るのです。


ということで、大腸の内視鏡検査を希望する場合には他院への受診をお願いします。